第35章

「白頭獅鷲は少し持ち直しました。ただ、近づけるのはドゥルー隊長だけで……ほかの者が寄ると、攻撃する素振りを見せます」

実際のところ、あの子がドゥルーに抱いている好意は、ようやく及第点といった程度だ。契約は好感度を底上げする魔法でもない。契約した瞬間から懐いてくれる――なんて都合のいい話はなく、信頼は時間をかけて育てるしかない。

いまのドゥルーなら、白頭獅鷲に近づいても噛まれたり引き裂かれたりはしない。だが「ほかの人間を襲うな」と理解させるのは、まだ無理だ。だからしばらくは檻の中で暮らしてもらう必要がある。

野生の魔獣はこれが厄介だ。孵化から育てた獣ならもっと素直に言うことを聞くのに、野...

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